「面白いことに挑戦」多角化する会社の中で、飽きない毎日
後藤さん 常務執行役員 不動産・エネルギー事業本部長
CAREER
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1980年(S55)
新卒にて入社 -
1983年(S58)
本店所長となる -
1988年(S63)
ロイヤル・ダッチ・シェル(ロンドン)に期間限定で研修 -
1989年(H1)
ガソリンスタンド事業統括部長となる -
1992年(H4)
不動産事業兼任となる -
2021年(R3)
北海道ミルク工房 代表取締役に就任
会社に出した二つの条件
昭和55年4月、新卒で入社しました。卒業論文でオイルショックを扱ったことから石油業界、さらに地元で就職したいということで、メーカーではなく地元の石油会社で就職活動をしていました。そこで中和石油を受けたのですが、面接の面接官が、先代社長(杉澤達史前社長)で、当時31歳。そこの若さに魅力を感じて、社長の下で働こうと思いました。
その時に、僕の方からは条件を二つ出ました。私は高校大学とバドミントンの有名選手でした。その為一つ目の条件は、「社会人としてバトミントンをやらせてほしい」ということ。二つめは「留学させてほしい」ということです。両方「いいよ」と言われまして、それで入社を決めました。
ガソリンスタンド勤務からキャリアをスタート
最初に配属されたのは、本店営業所です。大卒はだいたい営業になるのですが、「ガソリンスタンドを経験したい」と要望し、現場で接客を学びました。 バトミントンの方はやはり、ほかの実業団の選手たちは午後から練習という環境で競技をしているなか、自分は午後5時以降しか練習が出来ないとう状態での両立は難しかったので、一年で仕事に専念するようになりました。
専念した仕事のほうは、ドライブウェイサービスコンテスト(※1)というガソリンスタンド店員のコンテストで北海道一位をとりました。3年目で所長、8年目にはガソリンスタンド事業の統括部長です。成果を出していく分だけ、責任と裁量の大きい仕事を任せてもらいました。 またここに至るまでに、危険物の免許は当然ですが、整備士の資格も取得しています。
※1 ドライブウェイサービスコンテスト:ガソリンスタンドのスタッフがその接客技量を競うコンテスト。
欧州で感じた世界の潮流
29歳の時に、入社前に約束していた留学も、海外研修というかたちで実現しました。ロンドンのロイヤル・ダッチ・シェルに期間限定で研修し、極東チームに配置されました。本当は2年ぐらいの留学を希望していましたが、当時は複数のガソリンスタンドを担当していたので、年単位での渡航は難しく、3ヵ月のみとなりましたが、その間で研修先のロンドンだけではなく、欧州5か国を見て、世界の潮流を感じてくることができました。会社は入社時の約束を、しっかりと守ってくれたんです。
当時、日本は米国に次ぐ世界第2位の原油消費国でした。でも当時の世界は、すでに中国を見ていました。「世界第2位、日本はやっぱりすごい」と思って渡航したわけですが、世界は「現在」ではなく「未来」を見ているというか、そういうトレンドの先取りしていく姿勢には迫力があります。
エネルギーを取り巻く環境は激変、石油については、近い将来インフラぐらいしか残らないのではと言われていますが、その予測・議論も、もう30年以上前にされていました。
では、来るべき事態に適応するために、中和石油は何をしなければいけないか。そう考えたときに、今の売り上げ規模を十分残すのには、石油一本ではいけない。多角化にトライしていかなくてはいけない。その時は、不動産だけでしたが現在の社長はさらに多角化を進めています。
多角化する会社の中で、三足の草鞋をはく
35歳ぐらいの時に、会社として不動産に力を入れ始めて、不動産事業とエネルギー事業を両方見る形になりました。この頃からずっと、エネルギー事業と不動産部門を兼任しています。
不動産事業は、当初扱っていたのは賃貸マンションでした。中和石油はガソリンスタンドのほとんどが自社所有なので、石油の需要が落ちてきたときに、その土地を賃貸に回したのです。その後、テナントビル、ホテル……とだんだん扱うものも大きくなっていきました。これは、中和石油が将来を見据えて業務を多角化していく中で、不動産事業内でも多角化が進んだということです。
事業を進めていく中で、私はリーシング(※2)もできるようになり、収益を上げるプランを作って、提案をします。中和石油は社長の結論も早いので、他の会社であれば1年かかるような決定事項が1ヶ月とか2ヶ月のスピードで決断が出る。チャンスを逃さない事業展開ができています。
現在は、子会社である「北海道ミルク工房」の代表取締役も務めています。3足目の草鞋です。 現在の社長(杉澤謙次郎社長)は、北海道の酪農に興味があり、将来的には牛を飼って、そして良質な乳製品を生産、加工して、チーズを輸出していきたいという考えがありました。その社長の夢の実現の為、「まずはアイスクリームからやってみませんか」ということになり、まずは小樽の中規模メーカーを営業支援するとなりました。 2年間営業支援をしていく中で、更に良いものを作って販売したい気持ちとなりました。約束の2年が終了し、2021年から、北海道ミルク工房を中和石油の子会社として、私が代表取締役に就きました。
※2 リーシング: 商業用の不動産賃貸を支援する業務。賃貸借取引の仲介のほか、店舗・ 事務所の立地動向調査、テナントの構成や賃貸条件の設計・調整など、賃貸収益性を確保する業務も行う。
マインドは一つ
中和石油の社是は「面白いことに挑戦」。これは今会社にいる人にも、これから入社してくる人にも、実感しながら働いて欲しいと思っています。業務がずいぶんと幅広いように見えるかもしれませんが、私自身、新しいことをやることに抵抗感がない。むしろ石油会社に入って、石油や不動産をやっていたところに、アイスが入ってきて面白いな、という気持ちです。私はいろんなことをやらせてくれる、それを楽しんでいます。それに、いろんなことをやっていても、マインドは一つです。「今後どう伸びていくか」を考えて仕事を作っていくということ。このことは、どの部門でも変わりません。
例えば、エネルギー事業でいうと、かなり若い頃の話になってしまいますが、例えば石油の輸入の免許を取得したこと。これは中和石油の規模の会社だと取れないと思われていた資格です。
1996年に石油の自由化が始まって、灯油等様々な製品を輸入できるようになりました。その時に、海外から直接輸入するほうが安かったりするわけで、他社と差をつけられるようになりました。当時の特約店のうち、輸入の免許を持っている会社は中和石油ぐらいなのではないでしょうか。 そういう新しい挑戦をして、その挑戦に成功したときは達成感があります。
これからも「面白いことに挑戦」
まだまだ挑戦したいことはあります。
今後、不動産部門では「大型開発」、「大型修繕」、もう一つは「入居促進」の3つに挑戦していきたい。大規模開発については、現在進んでいる案件もありますが、まだお話しする段階にはないので、ここではアイスクリーム事業についてお話しします。
こちらも挑戦したいことは3つあって、1つ目は「ヒット商品を出すこと」。2つ目は「広く企業とのコラボを積極的に展開すること」。3つ目は「輸出」、海外展開です。企業とのコラボは、昨年度だと鬼滅の刃「禰豆子の竹モナカアイス」や、「BT21 BABYジェラート」といった商品のOEM(※3)生産を行いました。ANAのOEMアイスも作っています。こちらは羽田空港でも買うことができますよ。また現在、ドン・キホーテ等とのOEM生産やアリババの海外サイトに参加しています。こちらは主に海外展開となります。ほかにはサッポロライオンとのコラボで、甘くないヱビスビールアイス(ノンアル)という意表を突く面白い商品を夏以降発売予定です。こういうコラボをどんどん広げていきたいと考えています。
中和石油は、面白いことに挑戦できる会社です。これからも、様々な「面白いことに挑戦」していきたいと思っています。
※3 OEM: 「Original Equipment Manufacturer」の略。メーカーが自社以外のブランドの製品を製造すること。
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